見える化の必要性
見える化の概念はすでに10年以上前に流行ったものである。そもそも見える化は何にどの程度時間がかかっているのか、どの程度お金が使われているのか、
現場の不満は具体的に何なのかなど、定量的、定性的に明らかにすることで業務改善や効率化、 また経営がうまく行っているかなどを測るものとして使われている。
見える化の目的そのものに、業務改善が含まれることから、業務上の問題点を発見する道具として効果がある。
ここでは特に業務改善を行う場合の見える化について解説していく。
見える化が失敗する理由
一時多くの企業で導入された見える化だが、その多くが失敗に終わった。その理由は大きくは2つである。
- 目的があいまい
- 見える化という新たな業務を作り出す
目的があいまい
何をする場合でも目的があいまいだと成功することはありえない。特に業務改善の場合、改善の目的が異なれば必要なデータは異なる。
例えばバックオフィスの残業時間を短縮する場合、以下のような項目が思いつくかもしれない。
- 残業時間
- 業務と必要時間
- 担当
- 日付(連動性があるのか)
例えば給与計算の残業時間を短縮する場合、上記以外に業務よりも確認作業に使った時間や 必要データが揃うまでの時間(計算準備)など給与計算の業務改善に特化した項目が必要になる。
これらは経理、情報システム部、総務、人事など他部署であっても同じである。
見える化という新たな業務を作り出す
見える化のデータを収集するために、新たな作業を要求する場合がある。これは別途業務棚卸は業務改善の基本に記載するが、必ず失敗する。
理由は正確なデータが取れないからだ。
そして、業務改善は正確なデータなくして成功はしない。
見える化の成功ポイントは既存の業務の中で
見える化がどの企業でも成功している例がある。それは月次管理会計だ。
これは前月、四半期、年次など期間の軸と、管理したい単位の部署・組織の採算性を管理したい科目毎に比較できることを特徴とする。
目的が明確であり、間違えの許されない会計データを生かしてデータ収集できるため、必ず成功する。
見える化という仕組みを作って業務改善する場合、以下の内容が保証されると成功する確率が高くなる。
- 目的を明確にする
- 正確なデータが取れる仕組みを作る
- データをどのように活かすかを明確にする
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