プロセスを整備して業務改善

プロセスを整備することで業務改善

プロセスを整備することが業務改善?
あなたの会社の業務プロセスはどのようになっているだろう。
通常、企業規模に比例してプロセスは複雑になり、業務改善という観点からは遠ざかっていく。
ここでは、業務改善におけるプロセスを整備することの効果、方法について解説していく。

プロセスを整備する目的は3つ

プロセスを整備する目的は業務効率UPである。
では、業務効率UPとは何だろう。

一つは時間を短縮すること(※これには品質改善による時間短縮も含まれる)、
もう一つは権限移譲により人件費を安くすること、最後に品質を改善すうことである。

時間の短縮

同じインプットから同じアウトプットを得る時間を短縮する。
最も効果的なのはシステム化であるが、これは何をシステム化の対象とするかにより、やる前から失敗することが確定する場合もある。
システムが最も効果を発揮するのは単純、多量データである。
つまり、多くの人が嫌う単純で時間がかかる仕事はシステムにやらせることが最も業務改善で成功しやすい。
頻度が少ないものや複雑なものはコストに対して効果が低く、成功確率も低くなる。

権限移譲

テレビでも良く取り上げられる長崎ちゃんぽんリンガーハット。
ベルトコンベア調理を採用することで、アルバイトでも簡単に調理ができる仕組みを開発した。
これは調理師を雇うよりも多くの経費を削減できる。

でも機械化なんてできない、と嘆く必要はない。
作業をマニュアル化し、権限移譲するのだ。

特に、中小企業では、多くの業務が人に依存しているが、いくつかの業務ではその人であるべき必要はない。
ルーチン業務として、マニュアル化し、より単価の低い人へ業務を任せ、 元の人間にはより能力の高い、新しいことにチャレンジさせるべきである。
その方が本人にとってもやりがいは大きい。
より多くの作業をルーチン化してしまうことが業務改善、コスト削減、会社の発展には欠かせない。

品質の改善

業務プロセスを整備すれば多くの場合、品質の向上につながる。
特に上流工程であればコスト削減にも大きく寄与する。
例えば簡単なものだとチェックリストだ。
ある大企業において、部署間の連携ミスで後続部署が毎回顧客からクレームを受けるという事態が発生していた。
理由はもちろん引き継ぎ前の部署のミスなのだが、難しい引き継ぎではなかった。
引き渡す時にただ初期データが入っているか、入っていないかだけであった。
設計部署は正しく設計することにはプライドから力を入れるが、その後の運用には興味がない。
その為、作れば自分達の仕事は終わり、という体質であり、単純ミスが連発していた。
運用部門への引き継ぎチェックリストに一言、初期データの投入、というチェックを入れただけでミスが0になり、 クレームもなくなった。

業務プロセスを整備する

業務プロセスを整備する
業務プロセスを整備するには2つの方法がある。
一つは既存のプロセスに加筆修正を加える方法。
もう一つはゼロベースで作成する方法だ。
以下、やり方及びメリットとデメリットについて考えていく。

改良してプロセス整備

やり方は業務棚卸(詳しくは業務棚卸は業務改善の基本を参照)が基本となる。
全ての工程をそれぞれの目的の切り口で精査し、改善していく。
また、出来上がった全体像から全体最適化の視点を考慮し、加筆修正していく。
導入に関しても、できることから、効果の大きい部分から、小さな範囲からできるため、簡単で成功率も高い。

ゼロベースでプロセス作成

成功すれば業務改善効果が非常に大きい。
やり方はゼロベースのため、発想次第だ。
インプットとアウトプット、納期、目標時間などを明確にし、それを最も効率的に達成する方法を考えれば良い。

しかし、ゼロベースでプロセスを作成する場合、その多くが失敗する。
特に外部の会社が描いた新規プロセスはうまくいかないことが多い。
理由はパイロット導入の定義を勘違いしていることによる。
外部会社は新しいプロセスを作る場合、納期や予算からそのプロセスの設計に予算を割く。
そして、完璧なプロセスを作ろうとする。
しかし、最初から完璧なプロセスなど作れるはずもなく、完全なプロセスでないため、当初の目的も正しく達成できない。
予算はすでに使い果たされている為、机上の空論で不備だらけの使えないプロセスが提案される。
本来のパイロット導入は設計の初期の段階で少人数を対象に実施され、実運用から見つかった改善点を設計に盛り込んでいくことで 効率的な使えるプロセスが出来上がる。
成功時の業務改善効果が大きいだけでなく、現場の声がふんだんに取り入れられるため、ユーザビリティの高いプロセスが出来上がる。

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